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寒さによる疲れもあるの?

Q

この前、テレビで「夏疲れ」という言葉を耳にしました。これは暑さによる疲れですか?
そうだとすると、寒さによる疲れもありますか?それぞれどういうものなのでしょうか?

(30代前半男性)

A
昔の「夏疲れ」とは、暑さに負ける「暑気あたり」のことを指したのでしょう。
でも現代の「夏疲れ」は、暑さによる疲れよりも冷房によるものが多いと思います。

今の「夏疲れ」は冷房により、外と中の気温差がありすぎて、自律神経の切り替えが追いつかなくなるものです。最近、冷えについての話題がクローズアップされてきているのも、そういった背景があってのことでしょう。
女性の7割が夏に冷えを感じているというデータもあります。これもオフィスや乗り物などの冷房が原因となっているのではないでしょうか。

 

漢方医学では、暑さによる症状を「熱証(ねっしょう)」といいます。
顔面・局所の充血・紅潮、口渇(冷たい飲み物を好む)、分泌物・排泄物の色が濃く臭いが強い、頻脈傾向などが見受けられます。熱中症(暑熱障害)の症状ともいえます。
逆に、寒さによる症状は、「寒証(かんしょう)」といいます。
顔面蒼白、局所の冷感、筋肉のけいれん、熱い飲み物を好む、分泌物・排泄物の色がうすく臭いが少ない、腰背や四肢の冷感、水溶性の下痢などです。

夏疲れを感じている人に、熱証と寒証のどちらの特徴があるかというと、前者より後者。夏なのに、寒証に近い症状があるというのは、冷房によるものだからでしょう。
それに加え、夏は屋外は暑いのに屋内は寒いという、きわめて人工的な環境に身をおくことになります。自然とは相反する環境にいれば、自律神経が狂ってしまうのも当然のこと。そのため、自律神経失調症の症状である、だるさ、食欲不振、やる気の低下などが引き起こされてしまうのです。

 

このような症状を防ぐためには、まずは外と中の温度差に気をつけることが大切。オフィスの冷房温度を調節するのがむずかしければ、1枚なにか羽織れるものを常備するなどの工夫をしましょう。

夏に「身体を温める」というと、いかにも暑苦しい感じがして、あまりやりたくないかもしれません。とはいえせめて、「冷やさない」工夫だけはしてください。
たとえば、「冷たい飲み物を控える」「冷房をつけたままで寝ない」など。冷やせば確実に血めぐりが悪くなって、自律神経はますますおかしくなっていきます。

もし、身体を冷やす状態を続けていたら、どうなってしまうのかというと…。
冬になって、今度は、熱を産生しなければならなくなったときに、それができなくなります。熱がつくれないと、脂肪の燃焼もできなくなり、太りやすくなる、などさまざまな意味で、悪循環に陥ります。

 

夏は暑く、冬は寒いのが当たり前。人間は本来、自然に適応できるはずです。
それを無視して、過度に身体を甘やかすような環境にすると、身体が持っている適応能力はどんどん衰えてしまいます。
少しきついと思うくらいの環境に身を置いて、自律神経を鍛えていきましょう。
もちろん、血めぐりをよくする生活習慣も忘れないでください!

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