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特集

2012年12月1日

不眠による「免疫力ダウン」にご注意

不眠による「免疫力ダウン」にご注意

社会不安が睡眠不満を招く!?
世相の悪化や見通しの悪さが、将来への不安につながり、さらに睡眠不満へと発展しています。

原発問題や政局の混乱、消費増税への懸念…さまざまな社会不安が拡がる昨今。将来を不安視する人が増えたことは、健康に欠かせない「睡眠」にも影響を及ぼしているようです。

血めぐり研究会では、2012年11月に全国の20~50代の男女800名に睡眠に関する調査を行いました。その結果、自分の将来に「不安を感じている」人は全体の約8割(グラフ①)もいることがわかりました。また、そのうち約6割が「睡眠に満足していない」ことも明らかになりました(グラフ②)。

自分の将来への不安

将来不安を感じている人の睡眠満足度

また、将来不安の気持ちが強いほど、睡眠満足度が低下する傾向にあり、世相不安が睡眠不満につながっているということも見えてきました(グラフ③)。

自分の将来不安と睡眠満足度

「不安」などのストレスは、睡眠の質を低下させます。睡眠の質が低下すると、「成長ホルモン」の分泌が十分に行われなくなるため、「免疫力」も低下します。その結果、風邪をひいたり、ウイルスに感染しやすくなっったりしてしまうのです。睡眠の質を高めることは、健康な身体づくりには欠かせないことなのです。

※2012年11月実施 日本在住の20~50代男女800名(各年代、各性別100名ずつ)に対するインターネット調査

 

睡眠不満を持つ人ほど風邪やインフルエンザにかかりやすい!?
睡眠不満を持つ人は体調不良に陥りやすいことを示すデータも。

調査の結果、睡眠不満を持つ人ほど体調不良を起こしやすいと感じており、昨年風邪やインフルエンザにかかった人が多いということが明らかになりました。

icon_check_special_vol2睡眠満足度と冬の体調不良意識の関係

睡眠満足度と冬の体調不良意識

睡眠に不満足の人の方が睡眠に満足している人よりも「冬に体調を崩しやすい」と思っていることがわかります。睡眠に全く満足していない人と、非常に満足している人を比べると、その差は22.3%になりました(グラフ④)。

check睡眠満足度と昨年の風邪、インフルエンザ経験の関係

さらに、睡眠に不満足の人の方が風邪にかかりやすく、複数回かかっていることがわかりました。昨年3回以上風邪をひいた人で比較すると、睡眠に全く満足していない人は、非常に満足している人に比べて約7倍もの風邪リスクがあるという結果となりました(グラフ⑤)。

深刻なインフルエンザについても、睡眠に不満足な人の方が感染しやすい傾向にあり、睡眠に全く満足していない人は非常に満足している人よりも約4倍の確率で感染していたことがわかりました(グラフ⑥)。

睡眠満足度と昨年の風邪経験
睡眠満足度と昨年のインフルエンザ経験

免疫力を高めるカギは、睡眠時に分泌される「成長ホルモン」
眠りはじめ3時間の「深睡眠」が重要です。

調査の結果から、血めぐり研究会は、冬の健康な身体づくりのためには、質の高い睡眠が重要であると考え、睡眠の専門医であるスリープクリニック調布院長 遠藤拓郎先生に詳しく解説していただきました。

「寝る子は育つ」と言われますが、睡眠時に分泌される「成長ホルモン」は、大人にとっても重要な役割を果たしています。「成長ホルモン」の主な働きは、免疫物質を生成したり、古くなった細胞をつくりかえたりすること。まさに、健康な身体づくりには欠かせない物質なのです。

睡眠と成長ホルモン、免疫力の関係について、遠藤先生は次のように説明しています。

「免疫物質の生成には成長ホルモンが深く関わっているため、成長ホルモンの分泌が十分に行われることが、健康な身体づくりには重要となってきます。通常紫外線を浴びることで肌の細胞が壊れてしまったり、飲酒により肝臓にダメージを受けたりしますが、寝ている間にこうした傷ついた細胞を修復しているのも『成長ホルモン』です」

また、睡眠と成長ホルモンの分泌の関係については、

「成長ホルモンは睡眠中に分泌されますが、実は、眠りはじめの3時間で大量に分泌され、それ以降は分泌されない物質です。眠りはじめは、2つの種類の睡眠のうち、夢をほとんど見ず、深い睡眠である『ノンレム睡眠』をとる時間帯となります。『成長ホルモン』の十分な分泌のためには、4段階の睡眠段階で示されるノンレム睡眠でももっとも眠りの深い、3~4段階の睡眠である『深睡眠』をとることが大切なのです(グラフ⑦)。」

成長ホルモンの分泌と睡眠の種類

免疫力を高める2つの簡単温め習慣! 睡眠前の「入浴」と「首もと温め」
免疫力を高める「成長ホルモン」は、眠りはじめ3時間に集中して分泌されます。
2つの温め習慣で睡眠の質を高め、免疫力をアップしましょう。

遠藤先生は、成長ホルモンの分泌を高める質の高い睡眠である「深睡眠」について、次のように説明しています。

「深睡眠を得るためには、就寝前にしっかり体温を上げることが重要です。体温を上げると身体の表面、特に手足からの放熱が促されます。その結果、深部体温が下がり、心地よく眠りやすくなります」

>> 睡眠難民を救う、「深睡眠」とは?

血めぐり研究会は、質の高い睡眠で免疫力を高めるための2つの習慣、「入浴」と「首もと温め」をおすすめします。

■習慣その1. 就寝1時間前の入浴~身体を芯から温め、リラックス効果大!

熱いお風呂は交感神経を優位にし、身体がお目覚めモードになってしまうので要注意です。心地よく眠りにつくには、38度~40度のぬるめの湯船に10~20分ほどゆっくりつかりましょう。ぬるめの湯船につかると、副交感神経が優位になり、リラックスできます。就寝1時間前に入浴することで、ちょうど体温が下がってきた頃に就寝時間となるため眠りやすくなるのです。

入浴後の深部体温(直腸温)変化

また、炭酸の入浴剤を利用すると、お湯に溶け込んだ二酸化炭素が血管を拡張して血めぐりがよくなるため、ぬるめのお湯でも身体が温まりやすくなります。炭酸ガス入りの入浴剤とさら湯での入浴を比較した実験では、炭酸ガス入り入浴剤を使用した方が、入浴後の深部体温が高くなるという結果が出ています(グラフ⑧)。

好きな香りの入浴剤なども活用すると、香りによるリラックス効果も期待できます。

icon_special_vol3習慣その2. 就寝30分前の首もと温め~手足が温かくなり入眠効果促進!

首もとは、温かさを感じるポイントが密集している「温めポイント」のひとつ。首もとを温めると、全身の血めぐりがよくなるため、手足まですばやく温まります。その結果、放熱が促され、身体の深部温度が下がるので、眠りに入りやすくなるのです。就寝の30分前に、首もとを温めましょう。市販されている首もとに直接貼るタイプの「温熱シート」を使うと、簡単に温めることができます。特に手足の冷えを感じやすい人にはおすすめです。

風邪やインフルエンザなど、さまざまなウイルスが流行しているこの季節。質のよい睡眠で免疫力を高めて、病気に負けない身体づくりをしましょう!

監修:遠藤 拓郎先生
写真:Thinkstock / Getty Images

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