女性のライフステージに合わせた心と体の健康情報

ドクターズコラム

2015年7月13日

連載②【対馬ルリ子先生】一生涯、元気で美しく、自分らしく生きるために ~女性のライフステージ別 健康課題と対策

連載②(全3回)

“ライフステージ”を意識すると、女性はより健康で美しく生きられる

~各ステージで直面する健康課題と対策を知っておこう~

未来の私に“ウェルネス”のバトンを渡そう

未来の私に“ウェルネス”のバトンを渡そう

思春期(12~18歳ころ)のあなたとお母さんへ

女性ホルモンの分泌が徐々に増えはじめる思春期はバストやヒップが発達し、少しずつ女性らしい身体つきになっていきます。心身ともに大人への階段をのぼる時期で、いろいろな悩みや不安があると思います。誰にも相談できないと苦しいですよね。でもあなたのお母さんも以前、同じように悩んでいたはずです。恥ずかしがらずに打ち明ければ、きっと相談に乗ってくれるはず。お母さんには、いつでも相談できる雰囲気を作ってほしいのと同時に、最新の正しい知識を学んで娘さんに伝えてほしいですね。

妊娠・出産できる身体づくりのために、
月経トラブルは放置しないで

初経(初めての月経)を迎えるのは10~14歳くらいの間で平均は12歳前後。月経がはじまってから2~3年は卵巣機能が未熟なため、月経の周期や量が不安定なこともありますが、15~18歳くらいまでには安定します。初経から2~3年以上たっても月経不順が続いたり、あるいは辛い月経痛がある場合、がまんは禁物。婦人科を受診しましょう。ピルなどを適切に利用し、思春期にホルモンバランスを整えることが、次の成熟期での妊娠・出産できる身体づくりにもつながります。

性の問題。
正しい知識を教えるのは大人の役目

近年、性交開始年齢が早まっていることもあり、望まない妊娠や性感染症も思春期の健康課題となっています。こうした問題が起きないようにするのは、大人の役目です。娘に対してはお母さんが、正しい性の知識、避妊の知識、性感染症予防の知識、そして“自分の身体は自分で守ることの大切さ”を教えてほしいと思います。

成熟期(18~45歳ころ)のあなたへ

18~45歳ころまでは、一生のうちで女性ホルモンの分泌量が多く安定し、心身ともにエネルギーに満ちた時期です。乳房や子宮も成熟し、とくに20~30代半ばまでは妊娠・出産に適した時期といえます。でも仕事、恋愛、家庭と忙しいさなかだけに、自分の身体のことを後回しにしてしまう女性も多いのです。まずは定期的に検診(子宮頸がん検診、婦人科超音波、乳がん検診、血液検査等)を受ける習慣を身につけましょう。そのうえで心配なときに相談できるかかりつけ医をもっておくことをおすすめします。外来で診察をしていると、「なんでもう少し早く来てくれなかったの?」と思うような状態の女性もいます。この時期の女性には、子宮内膜症、子宮筋腫、妊娠と避妊、不妊、子宮頸がん、乳がん、生活習慣病などの健康課題があります。とくに月経は、周期の乱れや痛みなどを通じて一生懸命病気のサインをあなたに伝えようとしています。少しでも「おかしいな」と思ったら婦人科を受診してください。自分を大切にすることが、あなたのパートナーや家族を大切にすることにもつながるのですから。

月経痛や月経過多は
子宮内膜症や子宮筋腫のサイン

子宮内膜症や子宮筋腫は月経と関連のある病気で、近年、20~40代女性で急増しています。背景には、妊娠や出産の機会が少なくなり、月経回数が増え、ホルモンの変動が多いというライフスタイルの変化があります。どちらも妊娠に支障が出たり、月経痛や過多月経の原因にもなります。まったく無症状のうちに進行しているケースも多くみられます。ですから、これらの症状がある場合だけでなく、ふだんから検診として定期的に(1~2年に1回)婦人科を受診してください。

成熟期の女性に増える子宮頸がんや乳がん。
定期的に検診を受けましょう

子宮頸がんはウィルス感染が背景にあるため、性交経験がある女性は誰でもなる可能性があります。初期にはまったく症状がないため自分では気づきにくく、近年若い女性に急増しています。予防のためのワクチン接種と定期的な検診をセットで行うことが大切です。
乳がんも、成熟期の女性に多いがんです。30代後半から発症するリスクが高まりますが、早期に発見すれば完治も可能であり、定期的な検診が早期発見や治療のカギとなります。

戦略的に人生プランを考えるために、
婦人科の活用を

女性の社会進出が当たり前となった昨今は、キャリアプランと妊娠・出産のタイミングで判断に悩むケースが増えています。タイミングを考慮する上で忘れてほしくないのが、子宮や卵巣の状態です。定期的な婦人科検診を受けていれば、変化が早い段階でわかります。たとえば、1年前にはなかった子宮筋腫が見つかったら、医師と相談しながら、大きくならないうちに早めに妊娠したほうがよい、といった判断ができるのです。婦人科検診を受けることは、健康の側面から戦略的に人生プランを考えることになります。

成熟期後半には、生活習慣を見直し
更年期へ向けた準備も

成熟期の後半になると、それまで多少無理のきいた体力も下り坂となります。40歳を目安に生活習慣を見直し、バランスのとれた食事、身体を動かす習慣をつけ、入浴で一日の疲れを癒し、快眠を心がけ、来るべき更年期に備えましょう。


対馬 ルリ子先生

【現職】
産婦人科医、対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座院長

【経歴】
2002年にウィミンズ・ウェルネス銀座クリニック(現 対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座)を開院、院長を務めるほか、「NPO法人 女性医療ネットワーク」理事長として、女性医療者の連携、女性の生涯にわたる健康のためにさまざまな情報提供・啓発活動を行っている

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