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特集

2015年10月22日

現代女性に急増中!?顔だけほてる「ほてり冷え」の実態とは

現代女性に急増中!?顔だけほてる「ほてり冷え」の実態とは

東京・大阪・名古屋の人に多い!?冷え性(冷え症)実態

6都市(札幌、仙台、東京23区、名古屋、大阪、福岡)の20~50代の女性1064人を対象に「身体の不調と冷えに関する調査」を実施した結果、約6割が冷え性(冷え症)であると回答(グラフ①)し、6都市すべてで半数以上の人が冷え性(冷え症)を自覚していることがわかりました(表①)。さらに札幌よりも3大都市圏(東京23区、名古屋、大阪)の平均の方が、冷え性(冷え症)の割合が高いことも明らかになりました。

グラフ①、表①

この結果について、東京有明医療大学教授の川嶋朗先生は「冷え性(冷え症)は軽度なものから重度なものまで、『①末端冷え』『②下半身冷え』『③ほてり冷え』『④全身冷え』の4タイプに分けられます。冷え性(冷え症)のタイプと出現率については、全体では①→④の順で、症状の軽い冷えほど感じている人が多い結果でした。」と解説しています。

さらに、3大都市圏グループ(東京23区、名古屋、大阪)と地方グループ(札幌、仙台、福岡)との平均の差が最も大きかったのは、近年新しい冷えのタイプとして注視されている「ほてり冷え」であることがわかりました(表②)。

冷えイメージ

ほてり冷えとは?

ほてり冷えについて、川嶋先生は次のように解説しています。「顔はほてるのに身体の末端が冷えている状態を『ほてり冷え』と言います。これは、寒さによって交感神経が緊張することで、手足の血管が収縮し、身体の中心や頭部へ血液が流れていくことで起こります。これからの時期、寒い屋外と暖房が効いた室内との温度差も要因となります。『ほてり冷え』は冷え性(冷え症)の中でも比較的軽度な『末端冷え』や『下半身冷え』が進行した状態で、放っておくと身体中が冷える『全身冷え』へと進行してしまいます。また、頭部に血液が集中するため、血圧の高い方は注意が必要です。」

>>手足は冷たいのに顔は熱い!ほてり冷えが起こるワケ

原因は室内外の温度差

ほてり冷えを感じる割合が高い都市圏グループでは、平日一日の室内外の行き来が4回以上と回答した人が30%以上いることがわかりました(グラフ③)。

室内外の行き来

これに対して川嶋先生は以下のように述べています。「体温調節には交感神経が大きく関わっています。冬に寒い屋外に出るだけで、身体が体温を上げようと交感神経がオンになり、身体の末端の血管が収縮して臓器が集まる身体の中心部や頭部に血液が集中します。これにより、血流量が減少した手先足先は冷えやすくなり、血流量が増えた顔はほてります。その後、暖房が効いた温かい室内に入ると血管はゆるみますが、室温が高いため、ほてる感覚は持続します。そして、暖房が効き過ぎていると体温維持のため、発汗しようと交感神経がオン状態になります。この状態を何度も繰り返すことで、交感神経が終始休みなくスイッチオン状態となるため、自律神経が疲弊してしまい、たとえ適度に温かい部屋であっても血液の集まった顔がほてり、手先足先が冷える『ほてり冷え』になるのです。」

>>末端冷え、全身冷え、顔だけ熱いほてり冷え…あなたの冷えタイプをチェック!

「ほてり冷え」対策のカギは自律神経トレーニング

川嶋先生のおすすめするほてり冷え対策は以下のとおりです。

■対策① 38~40℃のお湯で全身入浴

38~40℃のぬるめのお湯で炭酸ガス入り入浴剤を入れて全身入浴をしましょう。ぬるめのお湯に入ると副交感神経が優位になるため、顔に集中していた血液が手足にまわり、全身が温まります。さらに、炭酸ガス入り入浴剤を使えば、温浴効果を高めて血めぐりを良くしてくれるので、効率良く身体を温めることができます。入浴は、体温や血圧、心拍数などに穏やかな変化を与えることができるので、継続することで自律神経のトレーニングになります

炭酸入浴の温まり効果

■対策② 温熱グッズの活用

大きな筋肉がある太ももなどを温めると、全身が効率的に温まります。おしりの真ん中より少し上にある「仙骨」には副交感神経の中枢があるため、この部分に温熱シートを貼ることで、血めぐりが良くなります。また、目もとの温めも副交感神経を優位にし、血めぐり促進に効果的です。

■対策③ ペットボトルの上げ下げ運動

500ミリリットルのペットボトルを両手に持ち、走るフォームのように身体に沿って腕をふる動きを1日最低10往復行いましょう。3週間~1か月ほど継続して行うと自律神経が整ってきます。室内でも簡単にできるため、寒い時期に手軽にできる運動としておすすめです。

先生からのアドバイス

ほてり冷えには、自律神経トレーニングと温めによる血めぐり促進が有効です。あまり知られていませんが、自律神経はトレーニングにより鍛えることができ、体温、血圧、心拍数を穏やかに変化させる入浴や運動を一定期間継続することが効果的です。ほてり冷えの原因になりやすい寒暖差対策として、冬は着脱をしやすい重ね着をしたり、室内の温度を上げ過ぎないようにするなど、室内外の温度差をなくす工夫も重要です。

全国冷えマップ

全国冷えマップ

▶札幌

  • 「全身冷え」「末端冷え」がやや多い

▶仙台

  • 「末端冷え」が最も多い

▶東京

  • 「全身冷え」「ほてり冷え」「下半身冷え」タイプの人がそれぞれ最も多い
  • 冷えの原因として「室内外の寒暖差」を挙げた人が多い

▶名古屋

  • 冷え性(冷え症)が最も多い
  • 「ほてり冷え」「下半身冷え」を感じている人がやや多い

▶大阪

  • 身体の不調を抱えている人が最も多い
  • すべてのタイプの冷え性(冷え症)が一定数いる

▶福岡

  • 身体の不調を抱える人が比較的少ない
  • 冷え性(冷え症)が少ない

▶全国的な傾向

  • 57.2%が体の不調を感じている
  • 不調の症状は「疲れがとれない」が最多、「だるい」と続く
  • 冷え性(冷え症)が61.7%
  • 冷え性(冷え症)の中でも「末端冷え」が多い
  • 冷え性(冷え症)の原因として「血めぐりが悪い」を回答する人が最多

監修:川嶋朗先生

写真:PIXTA

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インフォメーション

メディア掲載情報

  • 2016年9月30日

    川嶋朗先生 読売新聞社「読売新聞(東京・大阪)」(シニア 疲れとれぬ・・・秋バテ注意)

  • 2016年9月19日

    ウーマンウェルネス研究会 テレビ宮崎「スーパーニュース Reらいふ」(今のうちから対策を「秋バテ」対処法)

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