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2017年3月3日

花粉の季節にくしゃみで気づく!尿もれの予防と対策

監修:女性泌尿器科専門医 医療法人LEADING GIRLS女性医療クリニックLUNAグループ理事長関口 由紀先生

花粉の季節に急増!せきやくしゃみで気づく尿もれ。日常でできる対策は?

春は、花粉によって引き起こされるせきやくしゃみで尿もれ症状がでやすいシーズン。度重なるせきやくしゃみによって、自身の尿もれ症状に初めて気づく人が多い季節でもあります。

とくに花粉症の人の場合、せきやくしゃみで尿もれの回数や量が増え、外出中、つねに気にかけることになったり、外出を控えたりすることもあります。
ここでは、花粉の季節に尿もれを軽減して、外出を楽しむための対策を紹介します。

せきやくしゃみで起きる尿もれ

花粉の季節に尿もれが起こる理由のトップはせきやくしゃみ。この時期、泌尿器科を訪れる患者さんも急増します。262_1

花粉の季節に増える、せきやくしゃみによる尿もれ症状は「腹圧性尿失禁」といわれ、下腹部に力が入ることで起こります。

「腹圧性尿失禁」は下腹部に力が入ると、腹圧で膀胱が押されて尿が出てしまう症状。せきやくしゃみだけでなく、笑ったとき、重いものをもち上げたとき、スポーツをしているとき、坂道を下るとき、止まった状態から一歩足を踏み出したときなど、腹部に力が入ることによって起こりやすくなります。悪化すると歩くだけで尿もれすることもあります。

1週間に1回以上尿もれがあると、「尿もれ」症状で困っていると考えられます。尿もれのレベルは「少量」「中等量」「多量」に分けられ、中等量以上となると、毎日尿もれが起こり、その量は尿もれのたびに下着を取り換える、または服を着替える必要があるレベルを指します。さらに悪化すると、尿もれの量が1日100ml以上、中には500mlになるケースも。尿もれが悪化すると外出しにくくなってしまうので、放っておくのは禁物です。早めに花粉症の治療を行うのはもちろん、日々のケアで尿もれを軽減する対策をしましょう。また、量や頻度が多いときは医師に相談しましょう。

>>花粉の時期は要注意!せき&くしゃみによる尿もれ対策

>>女性の約6割が経験!せき・くしゃみによる尿もれはなぜ起こる?

せきやくしゃみで起こる尿もれは、骨盤底筋群の筋力低下が原因

せきやくしゃみをしたときに起こる尿もれ(腹圧性尿失禁)は、出産や加齢などにより骨盤底筋群の働きがおとろえることが原因で起こります。骨盤底筋群とは骨盤の最も底にある筋肉の集まりのこと。その役割は骨盤の中にある膀胱・直腸の臓器を支えること、そして排便・排尿のコントロールをすることです。つまり、この筋肉が弱まると排尿のコントロール力も低下し、せきやくしゃみなどでお腹に力が入るだけで、尿もれが起きやすくなってしまうのです。266_1 2

女性の場合、この骨盤底筋群に最もダメージを与えるのが妊娠と出産です。妊娠中は骨盤底筋群に常に負荷がかかっている状態になり、出産によってさらに強いダメージが加わります。これにより骨盤底筋群、尿道のまわりの筋肉がゆるむため、妊娠末期や出産後に尿もれが起きやすくなるのです。

>>女性なら知っておきたい、出産と尿もれの関係

トイレの行き過ぎや便秘も?尿もれに悪影響をもたらす生活習慣

ところで、あなたは1日何回トイレに行きますか? 女性の標準とされるのが、1日3~8回、また、量は1回250~350ml。大量に汗をかく夏場以外は、飲みもので摂取した水分量と尿量はほぼ同量になるので、大量に水分をとればトイレが近くなり、量も増えます。ほかにも以下のような習慣が尿もれの要因になります。

〇トイレの行き過ぎ

頻繁にトイレに行くと、排尿回数が増えて、膀胱にためる尿の量が少なくなります。排尿を少しずつがまんすることで、膀胱にためる尿の量を多くすることができます。

〇腹圧をかけた排尿

早く排尿したいときはお腹に力を入れて排尿しがち。理想的な排尿のルールは「たっぷりためて、ゆっくり出す」。自然の力に任せて排尿することを心がけましょう。

〇便秘

排便の際にいきむ行為は、出産時のいきみに近い状態となり、骨盤底筋群に大きな力がかかってダメージを与える原因に。

〇ガードルの使用

ウエストラインを補正するガードルは腹部に圧力がかかり、骨盤底筋群に負担がかかるので避けた方がいいでしょう。

〇喫煙

筋肉のコラーゲンの生成を妨げるだけでなく、尿もれの原因であるせきも誘発します。

〇無理なダイエット

無理な食事制限により筋肉量が減って尿もれの原因となることがあります。

〇飲食

冷たいものや柑橘系のすっぱい飲みもの、ビタミンCを大量にとること。膀胱を刺激しやすく、排尿バランスが崩れて、尿もれが起きることがあります。また、栄養バランスの乱れは頻尿や膀胱炎に直結しやすいので、食事には気をつけましょう。

日常でできる尿もれ対策

尿もれ対策に大切なのが、老化とともにおとろえがちな骨盤底筋群を鍛えること、そして過剰な負荷をかけないことです。そのための対策をご紹介します。

〇せきやくしゃみをするときに腹圧を逃がす

せきやくしゃみが出そうになったら、骨盤底筋を中心とした下半身に力を入れること。このときにお腹の力は抜きましょう。

〇毎日できる小さなトレーニング方法

骨盤底筋群にグッと力を入れて3秒キープしてパッとゆるめ、これを5回繰り返しましょう。1回2~3セット、1日3~5回行います。立っていても座っていてもできるので、日常にとり入れましょう。

>>女性なら知っておきたい、出産と尿もれの関係

〇身体を冷やさない

下腹部はもとより、熱を放出するポイントになる首、手首、足首の“三首”を温熱シートで温めましょう。直接肌に貼れるタイプが便利です。

初潮が尿もれを引き起こす?

尿もれというと、出産時や更年期に起こるもの。そんなイメージがありますが、実は高校生くらいの若い世代でも起こり得ます。

そのきっかけは初潮です。生理が始まると、子宮が大きくなりますが、これによって腹圧性尿失禁が起きるケースがあるのです。

体育の授業中などに尿もれした経験がある人は、年齢が高くなるにつれて、また、妊娠・出産後に、強い尿もれ症状を起こす「超ハイ・リスクグループ」に属します。

若いうちから尿もれの自覚症状がある場合は、妊娠や出産に関わらず、できるだけ早い時期から骨盤底筋群のトレーニングを行いましょう。

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写真:PIXTA

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