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2018年1月10日

受験生の睡眠時間管理術。寝るor勉強する?を解決!

監修:睡眠専門医 RESM新横浜 院長 白濱龍太郎先生

受験生の睡眠時間管理術。寝るor勉強する?を解決!

受験勉強は大事だけれど、睡眠不足は心配。「寝かせるべきか? 勉強させるべきか?」は、受験生をもつ親にとって悩ましい問題です。そこで睡眠のスペシャリスト・白濱龍太郎先生に、受験生の睡眠&勉強時間のバランスのとり方を教えてもらいました。

成長期の子どもには大人以上に睡眠が重要

睡眠には「成長ホルモンを分泌する」「脳の疲労を回復する」など、さまざまな役割があります。成長ホルモンは、身体や脳がぐんぐん成長する子どもには必要不可欠。質のよい睡眠は子どもにとって、大人以上に大切な意味があるのです。

ある研究(※)で、規則正しく早寝・早起きをしている5歳児188名と、遅寝・遅起き・長時間の昼寝をしている5歳児34名に三角形を描かせたところ、睡眠のリズムが乱れている子どもの44%が、三角形を正しく認知できず上手に描けないという結果に。適切な睡眠が脳機能の発達に重要だということがわかります。

受験生の睡眠時間管理術。寝るor勉強する?を解決!

出典:「小児の睡眠呼吸障害マニュアル」(2012) 宮崎総一郎・千葉伸太郎・中田誠一 編集(和洋女子大学・鈴木みゆき先生「5歳児の生活リズム例と三角形模写」より抜粋)

子どもの睡眠時間はどんどん短くなっている!?

白濱先生は、「この10年間で子どもの就寝時間は約1時間遅くなったと言われていますが、学校の始業時間はほぼ変化がありません。結果として、子どもの睡眠時間が短くなっているのです」と指摘します。

ただ、ふだん以上に多くの勉強が必要な受験生は、寝てばかりでいいわけではありません。勉強時間の確保と、質のよい睡眠の両立。そのためには、親のサポートが欠かせません。

受験生の睡眠負債を解消する時間管理術

睡眠時間が足りないと、心身の健康に影響をおよぼす“睡眠負債”が知らず知らずの間にたまると言われています。受験生はどう対処すればよいのでしょう。白濱先生にそのヒントを教えてもらいました。

① 1週間単位で睡眠時間を調整

「毎日○時に寝る」と決めても、予定はその日によって違うので、ルールを守るのは大変です。そこでおすすめなのが、睡眠時間を1週間単位でコントロールすること。1週間の予定表を作り、まずは学校や塾、習いごとなどに必要な時間を記入。それをもとに、「月曜日は塾で帰宅が遅いから24時就寝を目標に、火曜日は塾がないから23時までに寝よう」と就寝時間を決め、睡眠スケジュールを立てます。1週間単位で、睡眠時間を補いましょう。

また、平日は学校の宿題や塾で忙しく、どうしても睡眠が不足しがち。そういうときは、週末に少しゆっくり寝たり、昼寝をするなどして、睡眠不足による心身のダメージを軽減し睡眠負債を返済しましょう。ただし、睡眠は「忙しくなる前に寝ておく」というように貯金はできないので要注意。

② 子どもと一緒に「やること・やめること」をチェック

「重要度」と「急ぎ度」の2つの視点から、「やること」「やめること」を見極めましょう。行き当たりばったりで目先のことから取り組むと、やるべきことをする時間や睡眠時間が足りなくなります。親も意外とやるべきことの重要度と急ぎ度がわかっていないことが多いため、子どもと一緒に整理しましょう。

最優先で取り組むのは重要度・急ぎ度ともに高いこと。このような視点で、親子で日々の行動を棚おろしすることが大切です。逆に何かを削らないと睡眠時間を確保できないときは、重要度・急ぎ度が低いことを思い切って「やめる」と判断することも必要です。

受験生の睡眠時間管理術。寝るor勉強する?を解決!

③ 「わが家のデジタルルール」を決める

テレビやパソコン、スマホ、タブレット、ゲーム機などのデジタル機器をダラダラ使うのはNG。家族みんなで話し合い、「ゲームは22時まで」「スマートフォンやタブレットの充電はリビングで」などのルールを決めましょう。

受験生の睡眠の質を上げるポイント

質のよい睡眠をとるには、眠りについてから3〜4時間がポイント。この間に最も深い睡眠がやってきて、脳や身体の疲れがリセットされるからです。スムーズに眠りにつき、少なくとも3〜4時間はしっかり眠るために、次のような方法を取り入れてみましょう。

① ブルーライトを遠ざける

デジタル機器が発するブルーライトには、脳を覚醒させて睡眠を妨げる作用があります。夜に使用すると、なかなか寝つけなかったり、睡眠の質が下がったりする可能性があります。学校や塾の課題で、パソコンやタブレットを使う必要がある場合は、帰ってすぐにすませるか、翌朝に回すようにして、夜はなるべくデジタル機器を使わないようにしましょう。

② お風呂でリラックス

お風呂に入ると身体が温まり、体温が上がります。その後、体温が下がるにつれて身体は徐々におやすみモードへ。この体温の変化を利用すると眠りにつきやすくなります。お風呂の温度が高すぎると、交感神経が優位になり、かえって眠りにくくなるのでNG。ぬるめのお湯での入浴がおすすめです。炭酸ガス入りの入浴剤を使うと、ぬるめのお湯でも短時間で血流がよくなり、疲労回復効果が期待できます。

③ 目もとを温める

蒸しタオルやホットアイマスクなどを使って目もとを温めるのがおすすめ。10分ほど目もとを温めると、副交感神経が優位になってリラックスし、深い眠りへとスムーズに入っていけます。

夜の会話が睡眠の質を左右する!?

おやすみ前に親子で会話をするとリラックスでき、家族のだんらんにもつながります。そのときに気をつけたいのが会話の内容。「夜は話が深まる傾向にありますし、日中に比べてネガティブにもなりやすいので気をつけましょう」と、白濱先生は言います。その日のできごとなどの軽い話題ならOKですが、試験の成績や進路の選択などの大切な相談は、休日の昼間など、夜以外でゆっくり時間がとれるときに回したほうがよさそうです。

※ 出典:「小児の睡眠呼吸障害マニュアル」(2012) 宮崎総一郎・千葉伸太郎・中田誠一 編集(和洋女子大学・鈴木みゆき「5歳児の生活リズム例と三角形模写」)

写真:PIXTA

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