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2018年1月10日

寝だめは有効? 受験生の睡眠負債を防ぐ理想の睡眠術

監修:睡眠専門医 RESM新横浜 院長 白濱龍太郎先生

受験生の睡眠時間管理術。寝るor勉強する?を解決!

受験生にとって、睡眠不足は仕方がないけれどつらいもの。でも、眠り方によっては、睡眠の質が上がったり、勉強の効率が高まったりすることも! 今回は、受験生なら知っておきたい理想の睡眠術を紹介します。

睡眠は記憶力や集中力にも影響

睡眠には、脳の疲れをとって思考力や集中力などが回復したり、記憶を整理・定着したりする働きがあります。つまり受験生にとって、睡眠は勉強と同じくらい重要なのです。

睡眠を上手に活用することで、勉強の成果をアップさせることもできます。睡眠と記憶の関連を調べた、次のような研究結果があります(※)。被験者を2つのグループに分け、いずれも22時15分から23時まで単語を学習。その後、一方のグループは3時間睡眠をとり、もう一方のグループは睡眠をとりませんでした。それから試験をすると、睡眠をとったグループのほうが睡眠をとらなかったグループよりも成績がよく、記憶再生率が高いことがわかったのです。

寝る前は「覚える勉強」、起きたら「考える勉強」を

脳の働きは、時間帯によって変わります。その特性を利用して、次のように勉強すると効果が上がりやすくなります。

① 夜におすすめは「暗記系」

1日働き続けた脳は、夜になると疲れがたまっています。ちょうどパソコンのウィンドウがいくつも開いていて、処理能力が低下したのと同じ状態。こんなときは、思考力を要する勉強をしてもはかどりません。

でも、脳は寝ている間に記憶を整理・定着させるので寝る前は「覚える」勉強にぴったり。英単語や漢字、歴史の年号、理科や算数・数学の公式を暗記するなどの勉強は、夜にするのがおすすめです。

ただし、脳が疲れきっていると、がんばっても効率が上がりません。また、ある程度の睡眠時間を確保するためにも、受験生でも24時には就寝させたいもの。24時ぴったりに勉強を終えてもすぐには眠れないため、遅くとも23時半には勉強を切り上げ、就寝の準備に入りましょう。

② 朝は「考える勉強」に最適

脳の疲れがとれてすっきりしている朝は、勉強に最適な時間帯。学校に行く前の1時間だけでも机に向かうと、学習効果が上がります。そんなときにやるべきは、数学の計算問題、国語や英語の長文読解などの「考える」勉強です。

受験生の睡眠時間管理術。寝るor勉強する?を解決!

朝にシャキッと目覚めて勉強するには、夜にぐっすり眠ることが大切。そのためにおすすめなのが就寝前の目もと温めです。蒸しタオルやホットアイマスクなどを使い、10分ほど目もとを温めると、副交感神経が優位になってリラックスし、深い眠りへとスムーズに入っていけます。

睡眠負債は寝だめで解消できる!?

睡眠負債とは、睡眠不足が借金のように積み重なり、病気のリスクを高めたり、生活の質を下げたりする状態のことです。睡眠負債はためこむほどに心身への負担が大きくなり、返しにくくなります。週末はふだんよりゆっくり寝る、夕方などに短時間の昼寝をするなどの方法で、こまめに返済するよう心がけましょう。

睡眠は負債(=借金)にはなりますが、貯金はできません。「忙しくなる前に寝だめしておこう」と、長時間寝すぎたりするとかえって寝つきが悪くなり、睡眠の質が下がることがあります。

短時間の昼寝は、脳の疲れをとるために効果的

睡眠不足になり、脳や身体に疲れがたまると、いくら勉強をがんばっても効率は上がりません。そんな状態に陥らないために、短時間の昼寝をして、脳の疲れを回復させましょう。昼間に寝すぎると、夜に眠れなくなる恐れがあるので、1時間以内にするのが理想的です。

※出典:「小児の睡眠呼吸障害マニュアル」(2012) 宮崎総一郎・千葉伸太郎・中田誠一 編集(Plihal and Born, 1997「眠りで記憶が向上」)

写真:PIXTA

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