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特集

2018年3月12日

寒暖差による不調「春バテ」が急増!? 大寒波後の春は要注意

監修:統合医療医 東京有明医療大学 教授 川嶋 朗先生

寒暖差による不調「春バテ」が急増!? 大寒波後の春は要注意

冬から春への季節の変わり目は、身体が不調になりやすいと感じている人も多いのでは? ウーマンウェルネス研究会が、春の不調に関する意識調査を20代~50代男女838人を対象に実施したところ、6割以上が例年季節の変わり目である春(3~4月)に心身の不調「春バテ」を感じていることがわかりました。

春バテ経験者は6割以上、春バテ症状の1位は「だるさ・倦怠感」

性別でみると男性が57%、女性が64%、と女性のほうが春バテを感じている人が多いという結果に(グラフ①参照)。春バテの具体的な症状としては、「だるさ・倦怠感」「疲労感」「気分が落ち込む」「肩こり」「イライラする」が上位を占めました (グラフ②参照)。

グラフ①

201803_01_tokusyu_02

グラフ②

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また、昨年の春に「寒暖差が身体にこたえる」と感じた人は57%にも及びました(グラフ③参照)。暖かいはずの春になっても、寒暖差の影響が深刻であることがうかがえます。

グラフ③

201803_01_tokusyu_04


春バテの主な原因は、激しい寒暖差と生活環境の変化

春バテにくわしく、現代人の「冷え」に関する著書も多い東京有明医療大学教授 川嶋朗先生に、春バテの原因についてうかがいました。

春バテの原因は、激しい寒暖差などの気象の変化と社会的な環境の変化です。とくに、1日の中の寒暖差や短期間での寒暖差が激しい春は、気温差に身体が対応しようとエネルギーを消耗し、自律神経のバランスを崩しがちになり、疲れやだるさを感じやすくなります。」

【春バテの主な原因】

1 春特有の激しい寒暖差

春は、寒暖差がとくに激しい季節です。実際に、昨年4月に気象庁が発表したデータをもとに東京における最高気温の変動を調べたところ、1週間の中での気温差は最大で15.4℃も差がありました(グラフ④参照)。

春は移動性高気圧が次々にやってきて低気圧と高気圧が頻繁に入れ替わるため、天気や気温もめまぐるしく変わります。すると、自律神経の切り替えがうまくいかなくなり、疲れやだるさといった春バテの症状を感じやすくなります。さらに、低気圧の日は血中の酸素濃度が下がるので、昼間なのに眠気を感じたり、身体がだるくなったりすることも。

グラフ④

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春は、入学・卒業、異動、転勤など、自身や家族の生活が大きく変化する季節です。自分でも気がつかないうちに緊張感やストレスが生じ、自律神経が乱れ、「春バテ」症状を感じやすくなります。ここに花粉症やアレルギー症状のかゆみなどの体質的要因が加わると、ストレスが重なり、さらに精神的なダメージも受けやすくなります。

春バテになりやすいのは、冷え性(冷え症)や体力のない人

川嶋先生によると、春バテしやすい人には傾向があるそう。「女性が男性に比べて春バテ経験の割合が高いのは、冷え性(冷え症)の人やもともと体力のない人が多いことが考えられます。これらの人は寒暖差や環境の変化に負けやすく、身体の不調がでやすい傾向があります。とくに今年の冬は1月に記録的な寒さが続いたため、寒暖差に身体がついていかず、春バテの症状を訴える人が増えることが予測されます。」

【春バテになりやすい人とは?】

1 冷え性(冷え症)の人
⇒身体が冷えて血のめぐりが悪くなるためバテやすい

2 もともと体力のない人
⇒体力がないと、自律神経のスイッチをうまく切り替えられない

3 冬に風邪をひくなどで体調を崩した人
⇒冬に風邪などで体力を奪われた人は春にバテやすい

4 冬の間に運動をせずに脂肪をため込んでしまった人
⇒冬に運動不足で熱を作り出す筋肉が衰えると春にバテやすい

寒暖差による「春バテ」の予防と対策

1 炭酸入浴で身体を温めて、寒暖差による身体への影響を防ぐ

炭酸ガス入りの入浴剤を入れた38~40℃のお湯に10~20分つかります。炭酸ガス入りのお湯は、温浴効果を高め、末梢の血管を拡張して血流をよくするため、短時間で身体を温めることができます。現代は緊張社会。寝る前にぬるめのお風呂に入って、副交感神経の働きを高めれば、寝つきもよくなります。なお、熱いお湯での入浴はリラックスの妨げになるので避けましょう。

2 首温めがポイント! 外に出る瞬間に「寒い」と感じない工夫を

室内から寒い外に出る瞬間に「寒い!」と感じないよう、しっかりと工夫することが大切。寒さを感じると自律神経が乱れる上、東洋医学でいう「風」の病が入り込んできます。首、手首、足首を外気にさらさないようにしておくことはもちろん、血流が多く、太い血管のある、首、腰、お腹、太ももは、温熱シートなどであらかじめ温めておくとよいでしょう。また、1日の中での気温の変化が激しい春先は、衣類での温度調整が必要不可欠です。気温が上がってくると、いち早く春のファッションを取り入れたくなりますが、ストールやカーディガン、温熱シートなどを常に携行しておくとよいでしょう。

3 食事はよく噛むことが効果的

冷たい飲食はなるべく避け、温かいものをとるようにしましょう。食事時に、よく噛むようにすると、内臓脂肪を燃やして体温を上げるホルモンの神経ヒスタミンが分泌されます。神経ヒスタミンは、もともと交感神経を優位にするものですが、アドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾールの分泌は抑制するため、気分がリラックスします。よく噛むことで、満腹中枢を刺激して、過食を防ぐこともできるのです。


<調査概要>

調査方法:インターネット調査

調査期間:2018年1月29日~2月6日

調査対象:首都圏の20歳~59歳の男女 838名

調査内容:春の不調に関する意識調査

写真:Thinkstock / Getty Images

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