監修:統合医療医 東京有明医療大学 教授 川嶋 朗先生
ほてりは原因別に①血めぐり不良(冷え)による顔のほてり(ほてり冷え)、②緊張や精神的なストレスによる一時的なほてり、③運動後の全身のほてりの3つの種類があります。今回は、ほてりの種類別に解消法をご紹介します。
ほてりの解消法は原因によって異なります。ほてりの原因がひとつだけではない場合もあるので、いくつか試してみるのもおすすめです。
全身または下半身を中心に温めましょう。とくに、大きな筋肉がある太ももなどを温めると、効率的に全身を温めることができます。また、湯たんぽや温熱シートを上手に活用しましょう。炭酸ガス入り入浴剤を用いた入浴も効果的です。炭酸入浴なら、ぬるめのお湯でも温浴効果が高まり、手先足先の血管を拡張し血めぐりが良くなるので、効率的に顔のほてりや冷えを解消できます。
深呼吸がおすすめです。特に吐く息を長くしましょう。しばらく続けていると副交感神経が優位になり、ストレスが軽減されてほてり解消につながります。大きく動けないときは、襟もとの締め付け(男性ならネクタイなど)をゆるめるだけでも、リラックスできて副交感神経が優位になるきっかけになります。
「ほてり冷え」や「ストレスによるほてり」は、自律神経の乱れがおもな要因です。あまり知られていませんが、自律神経は鍛えることができます。体温や血圧、心拍数をおだやかに変化させる入浴や運動を継続することで、自律神経はトレーニングされます。以下の方法を実践してみてください。
炭酸ガス入り入浴剤を入れた38〜40℃のぬるめのお湯にゆっくりと入浴。週5日以上を目安に炭酸入浴を続ける。
少しだけ息があがり、ちょっときついな、と思う程度の運動(ウォーキングやストレッチ)を毎日、あるいは1日おきくらいに続ける。