監修:統合医療医 東京有明医療大学 教授 川嶋 朗先生
春になると首の痛み、肩こり、腰痛など、身体の後ろ側のお悩み、つまり“背面痛”に悩む人が増えてきます。なぜ、春に背面痛が起こりやすいのでしょうか?
春は新生活や新しい人間関係がスタートする季節。ワクワクすることがある半面、緊張やストレスを感じることで交感神経の働きが優位になり、血めぐりが悪くなりがちです。
また、この時期はオフィスでも学校でも式典や説明会などが多く、ずっと同じ姿勢でいる機会が増えます。また、不慣れな環境のなか、1日中ずっと座った状態で仕事ということもあるかもしれません。そういうことが続くと、首・肩・腰などの筋肉が緊張しっぱなしになり、血めぐりが悪化。血流とともに流れていくはずの老廃物や、痛みの原因となる物質が体内に滞り、こりや痛みが生じてしまうのです。
春の不調は1か所だけにとどまらず、あちこち同時に多発することもありますし、出たり引っ込んだりすることも。そのため、不調が出たところをピンポイントでケアするのではなく、全身をまんべんなくケアするのがおすすめです。