2015年12月1日
監修:医師、医学博士、健康科学アドバイザー 福田 千晶先生
年末年始は、お酒を飲んだりおいしいものを食べたりする機会が増え、運動不足になりがちです。今回は、冬太り予防&解消のためのコツをご紹介します。
ウーマンウェルネス研究会の調査によると、飲み会に参加した回数やお酒の量が多いほど、冬太りする人の割合が多いことがわかりました。
年末年始に太る理由として、医学博士・健康科学アドバイザーの福田千晶先生は、3つの要因を指摘しています。
お酒を飲むと、肝臓がアルコール分解で忙しくなり、摂取されたエネルギーを使いやすい状態に変える働きが鈍くなります。そうすると、行き場のないエネルギーは脂肪として蓄えられて、太りやすくなります。
飲酒をすると酒類のカロリーが余分に加わる上に、満腹中枢や味覚が鈍感になりやすいもの。そのため、いつもより多く、味の濃いものを食べてしまう傾向にあります。冬太りした人の約7割が飲み会で21時以降も飲食しており、長時間にわたる飲食がカロリー過多につながるといえます。
冬は気温が下がって、日照時間も短くなるため、運動がおっくうになり、運動量が減る傾向にあります。摂取カロリーの増加だけではなく、運動量も減ってしまうため、年末年始は太りやすいのです。
飲み会シーズンに効く!太らないお酒の飲み方
ぽっこりお腹の原因!?お酒を飲むと太るワケ
体重が増えた人に共通している正月休みの過ごし方を男女で比較したところ、下記のような結果となりました(表①)。女性はふだんよりも食べ過ぎてしまう「過食太り」、男性はダラダラして過ごす「食っちゃ寝太り」の傾向があるようです。
冬太りの予防・解消に最も効果的なのは、日々の代謝の良い身体づくりです。生活習慣に注意して、冬太りに負けない身体づくりをしましょう。
高濃度茶カテキン飲料を毎日飲み続けると、日常活動時の脂肪燃焼量が対照飲料の約130%になることがわかっています(グラフ③)。太りやすい生活習慣になりがちな冬こそ、緑茶を飲む習慣をつけて、脂肪代謝をアップさせましょう。
「朝食の欠食」や「遅い時間の夕食」という食生活は、内臓脂肪をためやすいということがわかっています。(グラフ④⑤)
<内臓脂肪蓄積に影響する食事習慣の実態調査> ・対象:30~50歳代の首都圏成人男女606名 ・方法:連続3日間のすべての食事の写真撮影と食材・献立の記録、及び食事を含む1日の生活実態(活動内容と時間)の記録調査 *相関解析による推定
寒さで外出や運動がついおっくうになりがちな冬は、こまめに動くことを意識しましょう。エスカレーターよりも階段、家にいるよりも外出する、会社までの通勤時に1駅歩いてみるなど、動く習慣をつけましょう。
1日のなかで、「アルコール」「甘いもの」「脂っこいもの」を重複してとらないように心がけましょう。飲酒時は、枝豆や豆腐、白身魚など、脂質が少ないタンパク質主体の食材がおすすめです。
2種類以上のお酒を飲む、いわゆる“チャンポン”は、飲み過ぎの原因になります。“チャンポン”で飲むと、お酒の種類が変わるたびに、気分新たにおいしく飲めてしまうため、つい飲み過ぎてしまうのです。
はしご酒をしてしまう人は、飲み会の最後に温かいお茶を飲みましょう。「お開き」の空気が出るため、二次会を阻止できます。さらに、緑茶を選べば、緑茶に含まれる「茶カテキン」によって、肝臓での脂肪代謝の活性化が期待できます。高濃度茶カテキン飲料を毎日飲み続けていると、食事のときの脂肪燃焼量が1.4倍になることがわかっています(グラフ⑥)。カロリー過多になりがちな宴会シーズンは、ふだんから積極的に緑茶を飲むといいでしょう。
飲み会がある日などは、1日のなかで摂取カロリーを制限するのは難しいもの。そんなときは、1週間単位でカロリーを考えるようにしましょう。同様に飲酒量も1週間単位で考え、飲み会の前後は晩酌を控えるなど、飲み会シーズンでもふだんの1週間の飲酒量を超えないよう心がけましょう。
写真:PIXTA
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