2017年3月6日
監修:統合医療医 東京有明医療大学 教授 川嶋 朗先生
朝晩の気温差はもちろん、「昨日は暖かかったのに今日は寒い!」など、数日の間の寒暖差は意外と身体にこたえるもの。春は1年のうちでもとくに寒暖差が大きい季節。寒暖差を感じたとき、私たちの身体ではどんなことが起きているのでしょうか?
寒暖差が激しいとき、身体は交感神経の働きが優位な「戦闘モード」になってフル稼働に。寒ければ熱を作り出し、暑くなれば汗をかき……と、めまぐるしい温度の変化に対応しています。そのため、普段以上のエネルギーを使うことになり、疲れがたまっていくのです。
また、交感神経が優位な状態が続くと、血めぐりが悪くなり、冷えや肩こりなど身体に不調として生じてきます。
交感神経が優位な状態が続くと、次のような不調が生じやすくなります。
寒暖差による不調を改善するにはまず、気温のアップダウンを感じにくくするのがポイント。目もとを温めたり、炭酸入浴をしたりして自律神経の働きを整えるのも有効です。
厚手のものを身につけると、暑くても脱ぐことができず、汗がこもってかえって身体が冷えることも。かんたんに着脱できる薄手のシャツやカーディガンなどを重ね着すれば、暑さや寒さにこまめに対応できます。外出先ではストールなどを活用しましょう。
寒いと感じたらすぐに身体を温められるよう、ポーチなどに温熱シートを入れていつも携帯するのもよい方法です。とくに蒸気を含んだ温熱を発するものは、熱が身体にじんわりと浸透し、身体の芯からぽかぽかに。
蒸しタオルや蒸気が出るタイプのホットアイマスクなどで目もとを温めると、副交感神経が優位な状態に切り替わって全身がリラックスモードに。副交感神経が正常に働くようになれば血管が広がるため、身体が温まる、こりや痛みが和らぐなどの効果も期待できます。
副交感神経の働きを優位にするには、38〜40度程度のぬるめのお湯につかるのがおすすめ。 炭酸ガス入りの入浴剤を使うとぬるめのお湯でも身体の芯まで温まり、身体がリラックスモードに。また、10〜20分程度の炭酸入浴を4週間続けると、自律神経の働きがよくなることもわかっています。
首もとは、短時間で温かさを感じることができる「ホットポイント」。このホットポイントには副交感神経が優位な状態に切り替えて、リラックスできるスイッチがひそんでいます。おやすみ前に温熱シートなどで首もとを温めると、副交感神経が優位になり、身体はリラックスモードに。また、血めぐりがよくなって、温まってからしばらくたつと手足の先からほどよく放熱し、眠りに入りやすくなります。
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写真:PIXTA
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